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  • 執筆者の写真ウィルス.com

介護施設の恐怖

面会に来た家族から入居者への感染が最初でした。

認知症を患ったその入居者を介護する職員・他の入居者へ知らない間に広まりました。

その入居者が新型コロナウィルスのような症状を発症し、外部からの面会は全て禁止になりました。

その後全員にPCR検査が行われました。検査結果が出るまで施設は自主的にロックダウンとしました。

 私たちは部屋を「症状のある入居者」・「症状のない入居者」・「症状のある職員」・「症状のない職員」に分けることにしました。 「症状のある入居者」(10名)・「症状のない入居者」(30名)・「症状のある職員」(3名)・「症状のない職員」(17名)でした。

「症状のある入居者」と「症状のある職員」は奥側の部屋にそれぞれ自主隔離にしました。「症状のない入居者」・「症状のない職員」は玄関に近い手前の部屋にしました。

「症状のある職員」はみんな元気でしたので「症状のある入居者」の世話をし、「症状のない職員」は「症状のある職員」をフォローしました。

「症状のある職員」(3名)は施設に泊まり込みにしました。 「症状のない職員」のうち5名は辞職し、残りの8名は14日間の自宅待機となりました。

保健所の指示で「症状のない職員」管理者4名が泊まり込みで全てを行わなくてはならなくなってしまいました。

「症状のある入居者」は認知症のため昼夜を問わず施設内を徘徊します。マスクをしてもらっていますが、マスクを外して声を荒げて文句を言ってきて私たちの顔にツバが飛んできます。

「症状のない職員」(4名)で全てを行うことは不可能でした。

次第に「症状のある入居者」が増えていきました。

保健所や病院に症状のある者の入院を何度も要請しますが引き受けてくれませんでした。

施設を過去に退職した人やボランティアを募りました。10名程のご協力を頂けましたが毎日来てくれるわけではありません。 私たちは防護服を着て介護しました。いつ感染するか分からない恐怖と常に戦いました。

そこはもう戦場でした。

最低限のサービスで精一杯でした。毎日の入浴や1日3食の食事をしてもらうことも大変でした。

「症状のある入居者」・「症状のある職員」の検査結果が出て全員入院となりましたが、施設内の「症状のある入居者」は更に増えていました。

自宅待機の職員にも感染者がおり、入院しました。 私たちは既に2週間以上施設に泊まっていて、家に帰ることも家族と会うことも出来ませんでした。

私たちがこれ以上施設を運営していくことは、もう無理です。

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